新型コロナウィルスCOVID-19が英国でもだいぶ身近に感じられるようになってきた昨今、手指消毒ジェルというかハンドジェルというか、ハンドサニタライザーが店舗から消え、ネット上で高額で売られています。そして、エタノールも同様に。
幸い、我が家には携帯用の小瓶がまだ2本ストックしてあって、イアンは会社にも置いてあるし、しばらくは間に合うだろうと呑気に構えていたところなのですが、先日、「自分で作れる!」なんて記事をネットで見かけて、ハンドメイド好きとしては気になってしまったわけです。
しかも、私はただのハンドメイド好きではなくて、実用性のあるものを自分好みに作りたい人なんですよね。
さて、ネットで作り方を見ると、日本では、エタノール、キサンタンガム、グリセリン、アロマオイルが基本レシピのようですが、英語サイトで紹介されているものは、アロエジェルとエタノールもしくはイソプロパノール、そこにアロマオイルを混ぜて作るものが多いようです。
ただ、ハンドジェルは、殺菌効果があってこそ、しかも頻繁に使えば手が荒れるもの。そこで私は下記の2点について拘りました。
1)完成時のアルコール度は除菌効果が高いとされる70%
2)アルコールはエタノールベースのものを使う
実はこれらが、なかなかハードルが高かった!
最終的には完成したのだけども、今回はそこに至るまでの試行錯誤や失敗を記事にしてます。
アロエジェルとエタノールを混ぜるだけ!?
まず、英語サイトでよく見かけるハンドジェルの作り方にアロエジェルと医療用アルコールを混ぜるだけというのがあって、何ともお手軽で肌にも優しそうだぞと思って試してみました。
準備したのは、英国の健康ショップ Holland & Barrettのアロエジェルと、96%エタノールベースのアルコール。
96%のアルコールとアロエジェルを3:1の割合で入れると、72%のハンドジェルが作れるという単純計算で混ぜてみた結果、
分離しました…。
透明でわかりにくかったけど、アロエジェルに含まれている成分の何かがアルコールと混ざり合わないのか、さらさらした液の中に何かが浮遊している、水と寒天を頑張ってかき混ぜたみたいな、ジェルとは言えない代物となってしまいました。
日本式手指消毒ジェルの作り方はアルコール度が気になる
エタノールに水混ぜて70%くらいのアルコールをスプレーして使えば十分効果はあるはずだけど、どうしてもハンドジェルを作りたい私、日本のサイトでよく見かける、キサンタンガムでジェル状にする方法にシフトチェンジする事に。
ただ、そこで一つ気になったのが、ハンドメイドのジェルはアルコール度数が低めで、殺菌効果の高いティーツリーオイルで補っているものが多く見られます。粘りを出す役割をするキサンタンガムは水溶性、アルコールには溶けないため、水分の割合を減らすのは難しいかもしれません。
しかし、私はどうしても70%のアルコール度数に拘りたい!これはもう、殺菌効果というより、ダイエットで体重計の数字に拘る心理。
96%エタノール系アルコール、ということは4%は水でしょう!?と、キサンタンガムをそこに混ぜてみたけど、粉が満遍なく混ざった白っぽい液体となっただけ、やはりアルコール度が高すぎたようで。
そこで大昔の理科の実験と料理の経験をフル活用、キサンタンガムを水に溶かしてジェル状にしたものを、エタノールに少しずつ混ぜる、という方法でそれを克服、ジェル状のエタノール、手指消毒ジェルが完成したわけです。
という事で、次回その作り方を具体的にご紹介します。